ぶらり旅 2005年9月8日 近江を歩く
堅田駅のロータリーを右にとり仰木口交差点を左折する。湖岸に向うと左手奥に本福寺がある。 山門を入った右に多くの碑が建っている。そのなかに「からさきの松は花よりおぼろにて」の句碑と芭蕉の 肖像が描かれた石碑がある。もう一基 「病雁の夜寒に落て旅寝哉」の句碑があるが確認できなかった。 後で解ったがこの句碑は本堂の裏にあるとのこと。 |
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本福寺 山門 芭蕉句碑 「からさきの・・・」 芭蕉翁肖像碑 |
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本福寺からさらに湖岸に行くと浮御堂に出る。浮御堂の右の境内に湖を背にして「鎖あけて月さし入よ浮み堂」 「比良三上雪さしわたせ鷺の橋」の二基の句碑が建つ。青空のなか堂は琵琶湖の水面に映えてに美しい。 |
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浮御堂(満月寺) 句碑 「鎖あけて・・・」 句碑 「比良三上・・・」 |
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浮御堂から少し戻り右手に路地を入ると祥瑞寺がある。「一休和尚修養地」の碑が建つ山門を入って行くと、左手 奥に「朝茶のむ僧静也菊の花」の句碑がある。ここから小さな川のほとりを湖岸の方に行った小公園に、芭蕉が 義仲寺での月見のあと、翌日十六日にここ堅田で「十六夜の月」を見て遊んださまを書きしるした「十六夜の弁」の 記碑がある。ちょうど浮御堂を背にしてみえるが、公園が荒れて碑文が読みにくいのは残念である。 戻ってすぐの道を右に行くと漁業会館のある堅田漁港に出る。入口右手に句碑が建っている。 句は「海士の屋は小海老のまじるいとど哉」。 町を半周して駅に戻り唐崎に向う。 |
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祥瑞寺 句碑 「朝茶のむ・・・」 堅田浦十六夜の弁記碑 堅田漁港 「海士の屋は・・・」 |
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唐崎駅から湖岸に向かい国道161号線を左に少し行くと神社への道がある。鳥居をくぐった本殿の右裏に立派な 松が地を這うようにある。湖側に回り込むと松のなかに句碑があった。句は「唐崎の松は花より朧にて」である。 すぐ前の湖が松をいっそう引き立てて見せる。 |
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唐崎神社 松のなかの句碑 「唐崎の・・・ 」 |
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国道に戻ってバスで大津駅に行く。駅前から北に少し行き旧東海道に出る。旧道を歩いて「義仲寺」に行く。 木曽義仲の御墓所であるが多くの句碑、塚、堂などが小さな境内にびっしりと建つ。芭蕉関連だけでも「御墓」や 句碑、芭蕉が滞在した「無名庵」、「翁堂」など数多い。句碑は山門を入ってすぐの史料館の前に「行春をあふミ の人とおしみけり」、「巴塚」の後ろに「古池や蛙飛こむ水の音」、「翁堂」の傍らに「旅に病で夢は枯野をかけ 廻る」、「翁堂」の横に「三日月の影をのばすな蕎麦の花」と4基がある。 |
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義仲寺と芭蕉句碑 「行春を・・・」 「古池や・・・」 「旅に病で・・・」 「三日月の・・・」 |
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巴塚 義仲公 御墓 芭蕉 墓 翁堂 |
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義仲寺を後に国分の「幻住庵」へ行く。旧街道をしばらく行き途中から大津市のハイキングコースに入る。 石山駅前からは裏道を通って名神高速をくぐりすぐ右折する。細い急坂を登りコースを確認しながら国分に入り、 案内板で「近津尾神社」の表参道の階段を登る。山門横から左に行くと「旧幻住庵跡」があり、庵跡の前に句碑が ある。句は「先たのむ椎の樹もあり夏木立」。 幻住庵への登口右手には「幻住庵記」の記碑がある。 |
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近津尾神社山門 旧幻住庵跡と幻住庵口 芭蕉句碑 幻住庵 |
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一日がかりで歩いた大津。芭蕉が滞在した無名庵と墓のある義仲寺、幻住庵を中心に芭蕉を追って歩いたが、 大津にはまだまだ多くの芭蕉句碑が点在する。近江を愛した芭蕉の足跡はここ大津に集約されるが、見残した 句碑を訪ねて近々にもまた近江を訪れたい。 |
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